画像シリアル転送にみるPCI-Expressの活用法 ー その3
技術部 村田英孝
 
画像データの高速シリアル転送
 

 ここまではPCI Expressの基本と規格の概要について述べてきましたが実践編ではPCI Expressを使用したシステム構築例を挙げて説明します。図6に画像処理システムの構成例を示します。このシステム例はCameraLink I/Fカメラからの画像データをPCに取り込み、画像処理を行う別のPCに画像データを転送するものとなっています。
図6中『カメラ』はCameraLink I/Fに対応しており平均転送レート約557MB/s*1で画像を取り込みます。図6中『APC-3316』はCamera Link I/Fに対応した画像入力ボードです。画像入力は640MB/sまで対応可能で内部バッファとして128MBのFIFOを内蔵しています。『APX-740』はPCI Expressをホストバスとした光通信ボードです。オンボードで128MBのメモリを内蔵しており6.25Gbpsの光通信路を使って高速にメモリ内のデータを共有する事が可能です。カメラからのデータは約557MB/sですのでホストの帯域としては十分余裕があります。最近では図7に示すようなPCI-XとPCI Expressの拡張スロットを有するマザーボードがありますので、『APC-3316A』とAPX-740@』を同一のマザーボードに挿入する事が可能です。これらの機材を用いてカメラから取り込んだ画像を別の処理PCへ高速に転送するという画像処理システムが構築可能となります。(図8

 
  *1:データシートより1ライン当たりの画素数=8Kbyte、ラインレート=68KHz(=14.7us)から実効レート=8Kbyte/14.7us=557MB/sとなります。
 
  【図6の説明】
 
アバールデータ社製『GiGA CHANNEL Module APX-740』→詳しくは
APX-740はPCI Expressをホストバスとした光通信ボードです。ボード上に128MBの共有メモリを登載し6.25Gbpsによる光通信でデータを共有します。本ボードの主な仕様を以下にまとめます。また次項でボード内部の詳細を解説します。

  ■ PCI Expressx8ホストバス
  ■ 共有メモリ128MB
  ■ 光通信速度6.25Gbps(3.125Gbps x 2ch)
  ■ ハードウェアによるプロトコル処理
  ■ プロトコルはオーバヘッドの少ないオリジナル仕様
 
アバールデータ社製『Camera Link I/F Module APC-3316』→詳しくは
APC-3316はPCI-Xバスに対応した画像入力ボードです。CameraLink Full-Configurationに対応しており最大640MB/sの画像を取り込む事が可能です。本ボードの主な仕様を以下にまとめます。

  ■ PCI-Xホストバス(133MHz/64bit)
  ■ CameraLink I/Fカメラ対応(80MHz/64bit)
  ■ 128MBのFIFO内蔵
  ■ 画像前処理が可能(オプション)
 
DALSA社製『超高感度TDIカメラHS-8xシリーズ』→詳しくは
HS-8xシリーズはCameraLinkI/Fをもつ超高感度カメラです。通常のラインスキャンカメラの約100倍の感度をもちますので高速撮像が可能です。また、十分に光量を得られない環境での撮像にも適しています。
(注意)図8の実写で使用しているのはカメラは『HS-80-08K40』となります。
主な仕様を以下にまとめます。

  ■ 4096ピクセル×96段、8192ピクセル×96段
  ■ ラインレート68KHz
  ■ データレート640MHz(80MHz×8)
 
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